「ぐっすり眠るには深呼吸が良い」と聞き、さまざまな呼吸法を試してみた

身体と心の健康に必要な、正しい休息のススメ

これまで良い睡眠にまつわるインタビューを何度かさせていただき、専門家の方々から実に有用なお話をたくさんうかがってきました。そのなかでも、ほとんどの方が話題にしてくださったのが「深呼吸と睡眠の関係」でした。「寝る前に深く息を吸ったり吐いたりすると、気持ちが落ち着いて自然と眠れる」「ストレスを感じても、深呼吸をするとその間は呼吸に集中できて嫌なことを忘れられる」などなど。
もしかすると、それは睡眠以外にもかなり良いことなのではないだろうか。そして今の自分にも必要なことなのではないだろうか……。そう考え、さっそく寝る前に呼吸法を試してみた日々をお伝えします。

手軽に試せるスマートフォン動画で、仰向けでできるヨガに挑戦

人は呼吸をしながら生きています。人生で何回、息を吸って吐くのか考えていたら気が遠くなります。そして人気漫画によると、全集中の呼吸を極められれば鬼まで退治できるらしい(※漫画の話です)。
まずは、よい眠りがやってきそうな呼吸法探しから始めることに。

「深呼吸をするとよく眠れる」と聞いて初めに思いついたのは、以前からSNSで定期的に話題に上っていたスマートフォン用のヨガアプリでした。「音声での指示に合わせて動作や呼吸をする」と、手順としてはとても簡単で、その指示の内容も分かりやすく試しやすいものです。
巷の流行からは非常に後れを取っている気がしますが、ようやく本格的に試してみることにしました。ちなみに、アプリ本体は私のスマートフォンが対象外機種だったので、アプリの運営会社さんがアップロードしている動画を使用しました。

【1日目】

さっそくいちばんシンプルなプログラムの動画を再生し、仰向けになって試してみました。このアプリの提案する呼吸法は、基本的に「鼻から息を吸って、口から吐く」というもの。この方式だと、呼吸で消耗するエネルギーがいちばん少なくて効率が良いのかもしれません。それに「息を循環させている」という感覚も得られそうですね。
ヨガとはいっても寝ながら難しいポーズなどをとる必要はなく、深呼吸をしながら体の一部分に力を入れて抜くということをさまざまな部位で順に行います。

結果:
なんと、気がつくとすっかり朝に……。ヨガを始めて5分と経たないうちに眠ってしまったようです。寝る直前まで派手なアクションが連発される映画のDVDを観てかなり興奮していたというのに……。なぜ眠れたのかは不明ですが、呼吸が整って眠りに入りやすくなっていたとしたら嬉しいですね。

【2日目】

眠るための深呼吸だというのに、この日は「プログラムを最後まで実行する」ことを目標に、アプリに対抗心を燃やし始めてしまいました。だって初日は5分で寝てしまったんだもの。悔しさからか、ついつい意地悪なことを思いついてしまいました、ごめんなさい。
動画のリストから初日と同じプログラムを選び、同じように深呼吸しながら指示通りヨガプログラムを実行します。

結果:
頑張って10分のプログラムのうち7分経過するくらいまではできましたが、やっぱり途中で寝てしまいました。この日も寝る直前までお笑いのDVDを見て爆笑していたのに、あっという間にリラックスしてしまったようです。

ちなみに【3日目】は、なんとか10分プログラムを完遂し、動画を閉じてから眠ることができました。しかし動画を閉じた直後からの記憶はまったくありません……。
寝るときに使える呼吸法やヨガを取り入れたアプリは複数ありますが、そのうちの1つを試してみたところなかなかリラックスできて早く眠れたという感想です。
あくまで個人の感想にとどまるものの、呼吸に集中することは「睡眠に入るぞ!」という動機付けにはかなり良いのではないかと感じました。

検索結果から見つかった、複数の呼吸法を日替わりで実行!

ヨガアプリを3日続けて、「これ以上やると『最後まで眠らずアプリに勝つ』ことが目標になってしまいそうで、このコラムの主旨が揺らぐ」と、危機感を覚える結果に。そこで次はシンプルに、数ある呼吸法のなかから1つずつを寝る前に試してみることにしました。
「深呼吸 リラックス」でインターネット検索をして、出てきた方法のうちいくつか異なるものを日替わりで就寝前に実行します。

【1日目】単純に腹式呼吸を10回ほど繰り返す方法

眠る前に、仰向けになって一般的な腹式呼吸を10回繰り返します。ゆっくり息を吸い込んでおなかを膨らませ、息を吐くときは吸うときの2倍くらいの時間をかけてさらにゆっくり行うという手順です。
腹式呼吸を終えたら、敢えて眠りに入ることを考えずに座って読書を始めます。

結果:
5分と経たずに眠気がやってきて、本を読むどころではなくなりあっさり寝てしまいました……。特に1日の中で疲れることをしたわけではなかったのですが、腹式呼吸だけで猛烈な眠気がやってきたので驚きながら眠ったほどです。

【2日目】丹田(たんでん)呼吸法ってなに? さっそく試してみる

「深呼吸 リラックス」で検索をしていると、「丹田呼吸法」という記述を発見。仏教関連の瞑想にも使われている呼吸法らしく、いかにもリラックスできそうな雰囲気が漂ってきます。さっそくやってみよう!
今回は仰向けにならず、あぐらをかいて姿勢を正し「丹田(おへその5センチほど下、背骨に向かって5センチ奥)」を意識して両手を置きます。体の空気を丹田経由で全部出す感覚で息をゆっくり口から吐き、鼻から吸います。吸うときより吐くときに時間をかけるのは、1日目の腹式呼吸と同様。これを10回繰り返します。

結果:
まったく仰向けになっていないのに、いい感じに眠気がやってきました。「丹田を意識」というのが重要なキーワードになっている気がします。私も実際にやってみたとき「丹田、丹田……」と丹田のことばかり考えていたので、その日にあった嫌なことが全部丹田に持っていかれました。丹田すごい。
呼吸に集中することで、面倒なことを忘れつつ副交感神経が優位になっていくことにどうやら決め手がありそうです……。ストレスを可能な限り楽な手段で解消したいときも、気軽に取り入れられて良い方法なのではないでしょうか。

【3日目】あえて寝る前に「気分がスッキリする呼吸」をしてみた

1日目と2日目に実践したのは、どちらも「おなかの中心部分」を意識して呼吸する方法でした。ところが、呼吸法を調べていくうちに「胸式呼吸(胸を意識してする呼吸)で、交感神経が優位になって活動的に」という記述が。つまり、これを寝る前に行うと、目が冴えてしまうんだろうか? がぜん気になってきました。

胸式呼吸のやり方を新たに調べてみると、ピラティスに関連する情報がたくさんヒットします。そのなかの1つを参考に、ピラティスで取り入れている胸式呼吸法を寝る前にやってみました。
体育座りになり、脇から背中へ息を吸い込む要領で深く呼吸します。背中に息を大きく吸い込んだら仰向けになり、できるだけおなかを凹ませていくことを意識しながらゆっくり息を吐きます。とにかくおなかに力を入れて凹ませるイメージで、深呼吸を繰り返します。

結果:
自然な形で眠ることがました。ただ、胸式呼吸を終えた後は確かに気分がスッキリして「少しの時間でもいいから何かしたいな」という活動的な気持ちになってしまい、予想通りではありますが、「胸式呼吸は朝起きた時にやったほうがいい」という結論に……。

おわりに

「ただただ呼吸をして寝た6日間」だけを淡々とレポートしましたが、「深呼吸をすると気持ちの切り替えに効果的」と複数の方に教えていただいたことには理由があったと実感でき、とても良かったです。
ちなみに私は単純な性格なので、「これをやれば眠くなるよ」と言われたらその通り眠くなるような側面もあったと思います。とはいえ、呼吸はいつでもどこでも無料でできるので、今後ぜひ活用していきたい所存です。
いい気分で寝たいと思った日には腹式呼吸や丹田呼吸法を試し、何かに集中したい日の朝には胸式呼吸をする……などなど。さっそく今日から気分転換のために、今回身につけた呼吸法をどんどん使っていこうと思います。

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