睡眠にこだわる日々積み重ね B1リーグ昇格に貢献 -信州ブレイブウォリアーズ 三ツ井利也-

身体と心の健康に必要な、正しい休息のススメ

長いシーズンを戦っていくトップアスリートにとって、毎日のルーティンづくりは欠かせない。その中でも、限界まで酷使した身体を回復させるには「睡眠」が重要。プロ1年目からそれに気付き、実践して結果を出した選手がいる。バスケットボール・B1リーグの信州ブレイブウォリアーズに所属する三ツ井利也だ。国内最高峰のリーグに到達する道のりと、睡眠にまつわる話を聞いた。

プロになって変わった、睡眠に対する意識

地元・長野県出身。若くして頭角を現し、東海大三(現・東海大諏訪)高時代には長野県選抜の一員として国体準優勝などを経験した。東海大に進み、4年時に信州ブレイブウォリアーズの特別指定選手。卒業とともに正式に入団した。そこから起算すると、2019-20シーズンはプロ3年目のシーズンとなる。高校時代は寮の3人部屋で、大学でも睡眠に対してこだわりは持っていなかったという。

意識が変わったのは信州に入ってから。特別指定選手だった2016-17シーズンは途中から合流し、身体との向き合い方を考えるようになったという。「1年目は右も左もわからない状態。途中から加入したとはいえ、シーズン終盤にかけてかなり身体もシンドくなりました。やっぱりリカバリーするためには食事とかケアだけじゃなくて睡眠も大事だなと思うようになりました」と振り返る。

そしてすぐ実践に移した。チームのスポンサーとなっている寝具メーカーの担当者と相談したほか、睡眠に関する書籍も読んで理解を深めた。そして17-18シーズンからは、自身に合った寝具選びにこだわった。まずはマットレス。「体が沈むような結構柔らかい素材は苦手で、比較的高反発の方が合っていると感じました。ちょうど(スポンサーの)マニフレックスさんでいい商品があったので購入させてもらいました」という。

枕も厳選した。「最初の頃は本当に『寝られればいいや』くらいの感覚。市販で売っているような枕だったんですけど、いろいろな情報を得てからは自分に合った枕を考えるようになりました。材質とか柔らかさとか、自分に合った高さとかを意識して選ぶようにしていて、今は自分には合った枕を使えていると思います」とうなずく。

寝る前の過ごし方も大切にしているという。「必ず湯船に浸かって、寝る前にはストレッチ。30分くらいは呼吸も意識しながらリラックスする時間をまずつくってから寝るようにしています」と話す。このように睡眠環境を整えたことで、顕著な変化があったという。

「今まではあまり寝付きが良くなかったり夜中に目が覚めちゃったり目覚めが悪かったりすることが多かったんですが、今の寝具を使うようになってからは、アラームが鳴って起きるまでしっかり睡眠を取れています」

睡眠の質がパフォーマンスを変えた

こうして睡眠の質を向上させたことにより、パフォーマンスにも好影響が現れる。「身体の軽さが全然違います。集中力の違いもかなり出ているし、シュートタッチにも大きな影響がありますね。しっかり寝られている日はかなり感覚がいいのも感じています。最初の頃は全然そういうのを意識していなくて、ただ『調子悪いな…』くらいで。でも睡眠ひとつで変わるし、それはプロとしてかなり重要だと勉強させてもらいました」と白い歯を見せる。

Bリーグは土日で2連戦を行うパターンが多い。その場合は土曜日のゲームを終えた後で一刻も早く身体の疲労を抜き、翌日に備える必要性がある。それがパフォーマンスを大きく左右すると言っても過言ではないだろう。三ツ井は実際、「寝具にこだわる前、2日目はかなり身体が重い状態で、前日を100%だとすればギリギリ60%くらいの感覚でした。でもしっかり自分に合った寝具を使い始めてからは、若干の疲れがあるとはいえ80〜90%くらいに上がったと思います」と話す。

試合後のルーティンづくりも万全だ。納得のいかない内容や結果だった場合、それを引きずっていては入眠に影響を及ぼしかねない。しかし三ツ井は、東海大時代に陸川章ヘッドコーチから学んだ手法でそれを回避している。「24時間ルールというのがあったんです。『1日の反省は12時までで、次の日を迎えたらもう次のゲームに集中しなさい』と4年間教わってきました。だから例えば土曜日のプレーがうまくいかなくても寝る前は全く考えず、次の日に良くなるために何をすべきかを考えるようになりました」と明かす。

また質の高い睡眠は、継続したパフォーマンス発揮にも好影響を与えているのではないか――と三ツ井は実感しているようだ。「プロは身体が資本です。長い間にわたって選手として続けていくためにも身体の状態をキープすることが大事で、そこにこだわりを持つのは自然なことだと思います。そのためにもケガをしない丈夫な身体が必要ですが、今シーズンにちょっとバランスを崩して1回離脱した以外は『皆勤賞』です。睡眠は丈夫な体でいられる理由の一つだと思います」と力を込める。

ついに叶ったB1への昇格

そして迎えた2019-20シーズンは、自身にとってもチームにとっても飛躍の年となった。B2は新型コロナウイルスの影響で47試合を消化した時点で打ち切り。信州は中地区40勝7敗で地区優勝までは決まり、財政面などでB1ライセンスが交付されればB1昇格――という状況に持ち込んだ。三ツ井は42試合にスターター(先発)として名を連ね、攻守に存在感を発揮。勝久マイケル・ヘッドコーチも「カズヤは今まで(好不調の)波があったが、このシーズンはものすごい安定感だった」と成長に目を細める。

そして2020年4月24日のBリーグ理事会で信州にB1ライセンスが交付されたため、悲願のB1初昇格を達成。「入団した当時の状況を考えると夢にも思わなかった瞬間だし、そういうチャンスを持っていること自体が考えられませんでした。この3年間応援してくださった方々にB1で戦っている姿を見せられるのは喜びだし、責任もさらに強く感じるようになったので、よりレベルアップしてB1に臨めるようにしたいです」と話す。

「やっとB1の舞台で、同じ高校や大学で一緒にプレーした選手と戦えるし、日本を代表する選手とも対戦できます。怖いというよりは楽しみな方が強いですね。睡眠に対するこだわりも持ち続け、もっと選手として向上していきたいと思います」と三ツ井。来季も引き続き質の高い睡眠をルーティンとしながら、国内最高峰の舞台で輝きを放つ決意だ。

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