みかづき
昭和から平成の学習塾業界を舞台に、教育に情熱を傾けた一家の3代にわたる奮闘記。戦後教育の変遷と、本当の教育とは何かを改めて考えさせられる。
学習塾揺籃(ようらん)期にあたる昭和36年から物語は始まる。天性の“教える”才能を持つ学校用務員の大島吾郎は、保護者の一人、千明の依頼で塾教師となる。ほどなくして2人は結婚するが、経営方針の違いなどから対立。塾の規模拡大と地位向上を目指す千明と、孫の一郎、そして吾郎の視点で物語は進んでいく。