睡眠と成長ホルモンに働くアミノ酸

アミノ酸・BCAAで絶好調な毎日を

睡眠は、疲労、ストレスを早期に軽減し、健康な日常生活を送るために欠かせないものです。アミノ酸の中には、睡眠改善効果を有するものがあります。アミノ酸の睡眠改善効果や成長ホルモン分泌促進効果に関する最新研究を紹介します。

今、日本人の「睡眠負債」が危ない

日本人の睡眠時間は、世界的に見て短く、韓国に次いでワースト2位です。また短時間睡眠の割合は増加傾向にあります。国の調査(平成27年国民栄養・健康調査)によれば、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、この10年で増加しています。(平成19年28.4%→平成27年39.5%)

「睡眠負債」とは、自分では睡眠に問題がないと思っている人でも、実はわずかに睡眠が足りておらず、睡眠不足が借金(負債)のように蓄積されていく現象で、世界中の睡眠研究の専門家が「睡眠負債」に着目して、睡眠の重要性を指摘しています。

睡眠がもたらす効果

睡眠をしっかりとることは、疲労回復し、ストレスを軽減するなど心身ともにさまざまな効果をもたらします。疲労回復や美容、スポーツのパフォーマンスアップなどにつながります。
詳しくはこちら「睡眠の効果を再確認。あなたの睡眠は大丈夫?」

睡眠と成長

「寝る子は育つ」といわれますが、睡眠と成長には深い関係があります。睡眠がもたらす効果のひとつに成長ホルモンの分泌が挙げられます。
成長ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌され、文字通り、小児期には体の成長(骨や身長を伸ばす、筋肉の強化)を促すホルモンとしてよく知られていますが、成人になってからもたんぱく質合成を促進する作用があり、体の修復、疲労回復に重要な役割を果たすことが知られています。

つまり、成長ホルモンは、子どもから大人まで、全ての年代に必要なホルモンなのです。睡眠中は成長ホルモンが分泌される貴重な時間です。成長ホルモンは、睡眠中に1~3時間ごとに分泌されますが、入眠後に現れるノンレム睡眠時に最も多く分泌されます。
従って、疲労やストレスを感じた時などには睡眠をよく取り、成長ホルモンを多く分泌させることが健康維持の秘訣です。

*出典:北大路書房「睡眠心理学」堀忠雄編

アミノ酸の成長ホルモン分泌促進効果

アミノ酸の中には成長ホルモン分泌促進効果を有するものが知られています。例えば、アミノ酸の1種であるアルギニンやオルニチンはヒトを対象にした試験で、血中成長ホルモン濃度が増加したことが報告されています。

ヒトを対象にしたアミノ酸摂取による臨床研究が、近年学会や論文で発表されており、2017年の日本スポーツ栄養学会では、運動習慣のある健常な成人男女19名を対象に行われた試験が報告されました。
アミノ酸等含有サプリメント(表1)を運動15分前に摂取し、エルゴメーター(自転車こぎ)で最大酸素摂取量の60%相当の運動強度で30分間の運動負荷を行い、血中の成長ホルモンを測定しました。
その結果、アミノ酸等含有サプリメント摂取により、プラセボ(有効成分を含まないサプリメント)と比較して、血中の成長ホルモン濃度は有意に高くなりました。(図1)
この研究の結果から、アミノ酸等含有サプリメントを摂取することは、運動後の成長ホルモン分泌促進に有効である可能性が示されました。

成分 プラセボ アミノ酸等含有サプリメント
エネルギー 5.5kcal 5.5kcal
たんぱく質 0g 1.0g
脂質 0.03g 0.03g
炭水化物 1.3g 0.3g
食塩相当量 0.003g 0.003g
亜鉛 12mg
セレン 7.1μg
マグネシウム 70mg
ビタミンB6 1.5mg
アルギニン 500mg
リジン 200mg
オルニチン 120mg
カンカエキス末 76mg
グリコーゲン 33mg
デキストリン 1268mg
ステアリン酸カルシウム 32mg
ゼラチンカプセル 250mg

表1 試験食品1回の摂取量(4粒:標準1.55 g)当たりの栄養成分値

graph-1

図1 摂取前後における血中成長ホルモン濃度の推移(n=19)

アミノ酸の睡眠改善効果

アミノ酸の中には、睡眠改善効果やストレス軽減効果を有するものが知られています。例えば、オルニチンは、マウスを用いた脳波測定試験でノンレム睡眠の延長効果が明らかになっています。睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠に分類されますが、ノンレム睡眠は深い睡眠に関わっており、大脳の休息に関係してことが知られています。
アルギニンは、ニワトリヒナを用いた中枢投与試験でストレス行動を鎮静化する作用が明らかになっています。

2017年6月に発行された論文「薬理と治療」では、日ごろから疲労やストレスを感じている年齢が20歳以上の健常な男女被験者を対象にした睡眠改善効果試験が報告されました(図2)。
試験サンプル(表1)を就寝30分前に摂取し、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を用いて睡眠の調査を行いました。
PSQIは、睡眠障害の臨床で多く使われており、直近1ヶ月間について、睡眠の質、入眠時間、睡眠時間、睡眠効率、睡眠困難、睡眠薬の使用、日中覚醒困難の7要素の合計得点をglobal scoreとして算出・評価します。
global scoreが小さいほど睡眠の質的又は量的な改善が見られたことを意味します。試験の結果、プラセボ摂取時と比較してアミノ酸等含有サプリメント摂取時に睡眠の指標となるPSQIのglobal scoreで有意な低下が見られました(図2)。

graph-2

図2 PSQIのglobal scoreの変化量(n=27)

先ほどアミノ酸等含有サプリメントを運動時に摂取することにより、血中の成長ホルモンの分泌が促進されることを紹介しましたが、グリコーゲン等の配合により成長ホルモンの分泌が促進されることが特許出願されており(特許第6016610号)、グリコーゲンなどのアミノ酸以外の成分も複合的に効果を発揮して、睡眠を改善した可能性が考えられます。この研究の結果から、アミノ酸等含有サプリメントを摂取することは、睡眠の改善に有効である可能性が示されました。

出典:薬理と治療2017年6月20日発行vol.45 no.6

まとめ

  • 睡眠は、疲労、ストレスを早期に軽減し、健康な日常生活を送るために欠かせないものです。
  • アミノ酸等含有サプリメントは、運動時の成長ホルモン分泌を促進する効果や睡眠を改善する可能性が示されており、疲労、ストレスを早期に軽減したい方にお勧めします。

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